スイスフランは永世中立国の通貨です

有事のドルから有事のスイスフランへ

スイスは永世中立国として有名な国です。したがって、スイスフランは国の政治的中立によって安全な通貨としての地位を確立しています。とりわけ、2001年9月の米国同時多発テロ事件以降は、ドルが売られると、代わりにスイスフランが有事の避難先通貨として買われる傾向が強まっています。

 

スイスフランは有事の避難先通貨

 

01年以降のスイスフランノ円のレートを見ると、ユーロ円と、ポンドノ円に似た動きになっていることが注目されます。ポンドノ円と同様に01年6月まで下げ足をたどりましたが、その後は長期の上昇トレンドに入りました。01年6月のIスイスフラン=66円台から03年5月末のIスイスフラン円台の高値までほぽ一貫して上昇しました。

 

03年6月から11月中旬までは調整局面となりましたが、それ以後はゆるやかな上昇基調になっています。スイスの金利は日本に並んで低いため、スイスフランは「キャリートレード」の対象になりやすいという特徴があります。キャリーートレードとは、低金利通貨を調達して売り、高金利通貨を買って金利差を得るという運用手法です。

 

スイスは国内の株式市場や債券市場が小さいため、為替取引は実需よりも運用目的の売買が中心になっていると言われています。しかしながら近年は金融危機の影響で、他国の金利も軒並み低下してきており、今後の動向によっては、外国為替市場におけるスイスフランのニーズに変化が出る可能性もありそうです。

株、為替ともに先週までの上昇によって為替相場でドル円は上昇し、日経平均は震災前の水準に接近したこと、週末の米雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を大きく下回る増加にとどまったことなども加わり、一旦は達成感が意識される。国の方針転換によって停止中の原発の再稼動が難しくなるなか、経済への悪影響が表面化してくる懸念などが上値抑制要因として警戒される。