値動きが大きい短期売買向き通貨「ポンド」

値動きが大きい短期売買向き通貨「ポンド」

09年現在、世界の基軸通貨は「ドル」ですが、第二次世界大戦以前は大英帝国の経済力を背景に「ポンド」が基軸通貨として使われていました。

 

07年に米国からはじまった金融危機以前は、ポンドは高金利通貨として知られていましたが、以降の景気悪化を受けて、現在は金利が低下しつつあります。ポンド円の特徴としては1日の値動きが大きい「高ボラティリティ通貨」として知られ、そのためデイトレート狙いの個人投資家に人気があります。

激しく動くポンドの為替レート

為替取引の現場では、取引通貨の聞き違えを避けるためにいろいろな通貨をニックネームで呼んでいます。ポンドのニックネームは「ケーブル」です。インターバンク市場でケーブルというと、ポンドドルの取引を指します。

 

実はインターバンク市場ではポンド円の取引は行われていません。ドル円とポンドドルの取引を行い、それを掛け合わせてポンド円の取引にします。ポンド円の為替レートを長期的に見てみますと、外国為替市場でドル安が進んだプラザ合意以後もIポンド=300円を越える水準を維持していましたが、1992年9月頃から長期的な下げ基調になりました。92年末に1ポンド=190円を下回り、その後も下げ足をたどって95年には一時、1ポンド=130円を割り込む局面がありました。その一因としては、ヘッジファンドを運用する有名な国際投機筋のジョージーソロス氏などがポンド売りを仕掛けたことが挙げられています。

 

チャートを見てみましょう。01年1月以降、ポンドは06年2月まで長期的な上昇基調に入り、その後円キャリートレードなどを背景に急上昇を続け、07年には一時251円台を記録しました。

 

しかし07年に表面化した米国発のサブプライムローン問題を引き金にポンド安基調に入ると、08年後半にはリーマンショックを受けて信用収縮を起こし、急落する展開を見せています。

 

ただし、英ブラウン首相がいち早く銀行へ公的資金投入を決定するなど、金融危機への迅速な対応が評価されており、今後の動向が注目されます。

英国のユーロ導入が今後の焦点に

英国は欧州連合(EU)のメンバーですが、ユーロを導入していません。それだけにこれからの最大の注目点は英国がユーロを導入するかどうかです。現状においては、市場関係者には英国のユーロ導入に懐疑的な見方が多いのですが、この問題をめぐる英国の世論動向はポンドを動かす重要な材料になるでしょう。

 

 

株、為替ともに先週までの上昇によって為替相場でドル円は上昇し、日経平均は震災前の水準に接近したこと、週末の米雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を大きく下回る増加にとどまったことなども加わり、一旦は達成感が意識される。国の方針転換によって停止中の原発の再稼動が難しくなるなか、経済への悪影響が表面化してくる懸念などが上値抑制要因として警戒される。